公務員を辞めるデメリット・失うもの6選【退職したら後悔する?しない?】

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公務員を退職して失うもの・デメリット 公務員の退職・転職

元公務員フリーランスのレイです。
当サイトをご覧いただきありがとうございます。

「公務員を辞めたい」とお悩みですか?


2021年5月末で、筆者が公務員を退職してから2年経ちました。
今なら、退職直後よりも客観的に振り返れるはず。

ということで、
以前書いたこちらの記事(公務員を辞めて良かったこと・メリット5選)に続き、
今回は、「公務員を辞めるデメリット/失うもの」を書き出してみました!

何をメリット・デメリットと捉えるかは人それぞれ
実体験を交えた一つの意見として、何らかの参考になれば幸いです。

 この記事はこんな人におすすめ!
  • 公務員を辞めようか迷っている
  • 公務員と民間のどちらに就職しようか迷っている

  

公務員を退職するデメリット・失うもの6選

安定(身分・収入・終身雇用など)

公務員=安定した職業

皆さんご存じのとおり、公務員ならではのメリットとして、一番に挙げられるものですね。

「定年まで働き続けられる」
「毎年確実に昇給する」
「収入が景気に(あまり)左右されない」etc.

職務怠慢や問題行動があっても、よほどのことがない限り職を失うことはありません

これは公務員ならではのメリットなので、退職により失うもの・デメリットといえます。

ただ、最近では「安定した仕事」の基準が変化しつつあるようです。

 

民間では終身雇用制度の見直しジョブ型雇用の導入副業解禁などの動きが進んでいます。

これからの時代における、「安定した仕事(働き方)」とは何なのか?

明確な答えはありませんが、筆者がフリーランスとして働きながら重要だと思うのは、変化に強い人材になることです。

自分の環境や社会の状況が変わっても、活かせる(通用する)能力・人脈を作っておくこと。
今の働き方に不満があれば、いつでも退職・転職のカードを切れることが、本当の意味での安定ではないでしょうか。

自分で考え行動できる人なら、「公務員としての安定」を失うことを恐れなくていいかも。

逆に、率先して行動することが苦手な人や、守るべき家族がいる人は、慎重に考えた方が良さそうですね。

   

社会的信用

これも、よく聞く公務員のメリットですね。

個人的には、安定よりも社会的信用の方が、失ったことの大きさを感じています

と言いますのも、ちょうど最近、持ち家を購入すべく不動産会社に話を聞いていまして…。

私はフリーランスで収入もまだ少ないため、公務員の夫だけでローンを組む予定です。

最初から夫ひとりでローンを組む方向で話が進んだので、フリーランスだからと難色を示されたわけではありません。

ただ、不動産会社の担当者によると、年収がある程度高かったとしても、経営者や勤め先の規模が小さい人の場合は、追加の書類を提出したり、審査に時間がかかったりするケースがあるそうです。

私のローン審査は、どの金融機関を選んでも確実に通るだろうと言わています。

公務員の信用力の強さは、評判どおり(?)でした…!

住宅ローンなど借り入れを検討している場合などは、退職時期をよく見極めることをおすすめします。

   

退職金

定年退職する場合と、中途退職する場合では、退職金の金額が異なります。

中途退職の場合、定年退職よりも退職金の総額が少ないことはもちろん、勤続期間に応じた金額も少なくなります

これは、退職理由に応じて支給割合や調整額が異なるためです。

参考:国家公務員の場合

退職手当は、次のように計算されます。
退職手当=基本額(退職日の俸給月額×退職理由別・勤続期間別支給割合)+調整額

<中略>
(注) 勤続9年以下の自己都合退職者等は調整額が支給されない。また、勤続4年以下の退職者(自己都合退職者以外)及び勤続10年以上24年以下の自己都合退職者は調整額が半額になる。

人事院ホームページ「1 退職手当制度の概要」より引用

ちなみに私の場合は、勤続7年で約150万円でした…。
(都市部の某都道府県)

年齢が若い場合は、時間的にも能力的にも、退職後に収入を増やせるチャンスが多々あります。
目先の退職金が少なくても、あまり気にしなくて良いでしょう。

ただ、ベテラン(定年までの年数が短い、おおむね40歳以上の人)の場合は、退職金が大幅に減るデメリットと、退職により得られるメリットを慎重に比較検討することをおすすめします。

   

充実した福利厚生

特に、妊娠・出産を考えている女性や親の介護をする人にとっては、公務員とそれ以外では大きく環境が異なります。

公務員の場合、産休&育休、部分休業(部分休業)などの各種制度は、民間企業と同等以上に手厚い内容になっています。

例えば、私が所属していた自治体では、育児を理由とする部分休業(時短勤務)について、法定を超える内容になっていました。
※子が小学校に入学するまで取得可(法定では3歳まで)

制度的には民間企業にも共通する部分が多いですが、職場の風土や周囲の理解も含め、公務員はより恵まれた環境が整っているといえます。

公務員の場合、長期間休んでも確実に復帰できるし、復帰後も仕事量を調整しやすいです(基本的には)。

我が家にはまだ子供はいませんが、これから妊娠・出産することになったら、公務員の友人達を羨ましく感じるかもしれません。

育児・介護以外についても、職員食堂、学習支援、旅行・レジャー施設の斡旋、ジムの利用補助など、様々な福利厚生が充実しています。

また、団体保険にお得に加入できるため、安い保険料で手厚い保障を受けられます

ただ、
・福利厚生をどれくらい利用しているかは、人によって大きく異なる
・民間企業でも充実した福利厚生を設けているところが少なくない
ため、公務員を退職するデメリットと捉えるかは個人差が大きいでしょう。

フリーランス向けにも色々な福利厚生・保険サービスがあります。
フリーランスへの転身を検討している方はぜひ調べてみてください。

  

人・社会への貢献(行政にしかできないもの)


「利益を追求する民間ではなく、人や社会の役に立つ仕事をしたい」
このような想いや使命感を持って、公務員を志望した人もいるでしょう。

私もそうでした。
ただ、公務員として働く中で、「社会に貢献している!」と実感できる機会は、多くはなかったです。

一方で、社会課題の解決に向けた、民間(企業・NPO法人など)の機動的でスピーディな動きに感心することが多々ありました。

もちろん、行政だからこそできること(福祉関係・治安維持など)はありますし、行政により救われる人もいます。
「民間では手を出さない(or出せない)領域で奉仕できる」ことは、公務員ならではであり、退職して失うものといえるでしょう。

しかし、「人や社会に貢献できる仕事=公務員」という訳ではありません

仕事をして社会に価値を提供したり、税金を納めたり、家事や子育てをしたりしていれば、十分社会に貢献しているのではないでしょうか。

それでも社会貢献への想いが満たされない場合は、ボランティアやNPO法人に参加するなど、活動のフィールドを広げてみるといいかもしれません。

   

おまけ:「とりあえず出勤するだけでOK」的なアレ

おまけと書きましたが、個人的にこれが一番、公務員を辞めて失ったな~と感じていることです(苦笑)。

ご存じのとおり、公務員は、目先の利益を追求する仕事ではありません。

数値目標がある仕事(税の徴収やイベントの集客など)の場合であっても、「目標を達成できない=人事評価やボーナス(勤勉手当)が下がる」とはなりません。

逆に、ものすごい成果を上げたとしても、人事評価やボーナスが跳ね上がることもないですよね…。

このため、例えばやる気がない日や生産性が低い日があっても、あまり焦燥感や負い目を感じずに済むでしょう。

「今日は寝不足だから省エネモードで過ごそう」と、のんびり仕事をした日もありました。

(人事評価や収入への心配なしに、)こんな甘えが許されるのは、身分保障がされている公務員ならでは

フリーランスになった筆者は、いくらでもサボれますし、仕事のペースを落とすこともできます。
ですが、それがダイレクトに収入や信頼・信用に影響します。

民間企業に就職する場合でも、多かれ少なかれ、日々の仕事の成果が収入や待遇に影響するでしょう。

向上心が強い人にとっては、公務員を退職するデメリットにはならないと思いますが、そうでない人にとっては留意が必要なポイントかもしれません。

   

筆者自身は公務員を退職して後悔しているのか?

「公務員を辞めるデメリット」をテーマに記事を書いたものの、実は筆者自身はあまりデメリットを感じていません

辞めた後で、後悔することもあるかな?と思いましたが…
全くなかったです(笑)

それはなぜか?改めて考えてみました。
おそらく、そもそも公務員になるときに「公務員ならではのメリット(=退職するデメリット)」にそれほど魅力を感じていなかったから。

退職後の環境に恵まれている(夫が公務員のため最悪自分の収入がゼロでも生活できる、など)こともありますが…。
そもそも魅力を感じていなかったから、失ってもデメリットとは感じなかった、と自己分析しています。

「安定しているから」
「福利厚生がしっかりしているから」
「定年まで働けて退職金ももらえるから」

こんな理由で公務員を志望した人は、その分失ったときの影響も大きいのではないかと思います。

   

公務員を辞めるデメリットの大きさは人それぞれ!後悔しない選択を

私の場合、夫が公務員なので、今でも間接的に公務員のメリットを享受しています。

もし夫が公務員でなかったら、公務員を退職して失ったものの大きさを、もっと感じているかもしれません。

やりたいこと、実現したい明確な目標がある方へ

新しいことにチャレンジしたい気持ちと、それができる環境があるなら、筆者はあなたの背中を押します!
たとえ新たな道で失敗しても、退職せずに目標を諦める場合より、後悔は少ないのではないでしょうか(無責任な発言ですみません…)。

嫌なことや辛いことがあって、公務員が嫌だから辞めたいと思っている方へ

勢いで退職してしまうと、後悔するかもしれません。
公務員を辞めるメリット・デメリットをご自身やご家族でよく考えて、冷静に判断することをおすすめします。

公務員の場合、原則として、民間のように同じ組織に同じ身分で再就職することはできません。
正規職員の身分は失ったら取り戻せないため、不退転の覚悟が必要です。

いずれにせよ、あなた自身にとって最善の道を選べるよう、陰ながら応援しています。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!