こんにちは!元公務員フリーランスのレイです。
当サイトをご覧いただきありがとうございます。
今回は、”公務員同士の結婚って実際どうなの?“という疑問にお答えします!
一部では「公務員2馬力は最強」「羨ましい」と言われるほど、特に収入面(世帯年収)で抜群の安定さを誇る、公務員同士の結婚。
実際は、メリットとデメリットの両方があります。
1年間公務員2馬力で生活した私自身の経験も踏まえて、公務員夫婦の実態をご紹介します。
共働き公務員夫婦の収入
現役時代(定年前)の収入の安定さは抜群
女性の収入が男性に負けないかつ安定している点は、公務員夫婦の最大のメリットといえます。
国税庁「平成30年分民間給与実態統計調査」によると、民間企業における2018年の女性の平均年収は約293万円とで男性の約545万円と大きな差があります。
※上記調査の対象には非正規雇用も含まれます。
公務員の待遇は、ほぼ男女平等。
女性は出産・育児でキャリアに一時空白が生まれやすいため、完全に男女同じとは言えませんが、基本的には仕事内容や収入などに男女の違いはありません。
公務員夫婦は社会的信用が高いので、住宅ローンの審査で落ちたという話は聞いたことがないです。
一方で、老後の収入への不安は否めません。
高齢化が進み、今後は年金の受給開始年齢が70歳以上になる可能性もある中、セカンドキャリアをいかに形成するかも重要になってきます。
しかし、退職後のキャリアに公務員時代の経験を活かせるのは、ごく一部の職員だけです(特殊な経験・技能を身に着けるか、出世する(都道府県であれば本庁部長級くらいまで)必要があるでしょう。)。
現在でも、定年退職後に再任用職員や非常勤職員として勤務し続ける人は多いですが、多くの場合定年前と比べて収入は格段に落ちます。
夫婦ともに公務員として定年まで働き続けることを、必ずしも「安定」とはいえない世の中になってきています。
本業以外の収入源はかなり限られる
公務員は副業が国家公務員法や地方公務員法で禁止されています。
本業(公務)以外で収入を得る方法は、株式投資や不動産投資など、ごく一部に限られます。
これに対して、夫婦のいずれかが非公務員であれば、パートナーの名義で色々トライできます。
正確に言えば、公務員である夫または妻自身が営利活動を行うことはできませんが、パートナー名義にすればバレない、ということです。
例えば、イラストや手芸が得意であれば、LINEスタンプを販売したり、制作物をメルカリで出品したりして収入を得るということもできるでしょう。
福利厚生・育児や介護と仕事の両立
福利厚生
大手民間企業には敵いませんが、福利厚生は充実しています。
私が所属していた自治体では、職員食堂、学習支援、旅行・レジャー施設の斡旋、ジム・ベビーシッターなどの利用補助など、かなり幅広かったです。
また、団体保険にお得に加入できるため、安い保険料で手厚い保障を受けられます。
ただ、夫婦ともに同じ自治体の場合は、受けられる福利厚生も同じ内容に限られるので、ちょっと物足りない点もあります。
先程の団体保険にしても、夫婦のどちらかが公務員であれば配偶者も入れるので、夫婦ともに公務員である必要はありません。
また、住宅手当の金額は大手民間に比べてかなり安価で、職員住宅は年季が入っていたりアクセスが悪かったりします。
某大手企業勤務のご主人がいる公務員の女性は、ご主人の住宅補助が最大20万円!高級マンションに住んでいます。
収入と福利厚生については、大手民間企業の夫+公務員の妻が最強かも。
育児や介護と仕事の両立
育児や介護と仕事の両立については、育児・介護休業法で各種制度が法定されています。
(短時間勤務、時間外労働の制限など)
しかし、制度はあっても、実際に利用されているかというと、特に民間企業ではまだまだです。
公務員の場合は、家庭の事情に合わせて休暇や短時間労働をしやすい風土が整っています。
夫婦で公務員であれば、二人で負担を分け合えるため、両立しやすいといえます。
ただ、介護は育児と違い、終わりがはっきり見えません。
介護は、介護者自身がメインで介護をするのではなく、ケアマネジャーやヘルパーなどの助けを借りながら長期戦で行うものです。
しかし、場合によっては一旦仕事を辞めて、介護が必要な家族の側にいることを希望する人もいるのではないでしょうか。
(育児も、子どもが大きくなるまで保育所に預けず自分の手で育てたいという人がいますね。)
こうした人にとって、公務員の場合は再就職(退職→復職)できないのが大きなネックになります。
民間であれば、再就職制度を設けている場合があり、国が推進する中今後の拡大が見込まれます。
また、制度がなくても、中小企業であれば柔軟に採用してくれることもあるし、違う会社でも同業種なら再就職しやすいでしょう。
労働環境
労働時間
公務員は、部署によって労働時間(残業時間)に大きな差があります。
出先機関など、残業が少ない部署に夫婦2人または片方がいればいいですが、夫婦ともに忙しい部署になると家事や育児のバランスを取るのに苦労します。
また、年度初め・年度末や議会シーズンなど、繁忙期が重なりがちです。
私達は二人ともに繁忙な部署だったので、早く帰宅した方が家事をやっていました。
それが22時や23時でも、早く帰宅した方が家事を担当。大変だったね…。
平日に買い物をする余裕がなく、土日はゆっくり家で休みたかったので、ネットスーパーを活用していました。
また、オイシックスのようなミールキットもうまく活用するといいでしょう。
人事異動
国や自治体といった行政機関は、年度の始めが4月です。
これに伴い、人事異動は自治体では3月に集中します。
(国では、5月に一般職員、7月に幹部人事が行われる場合が多いようです。)
このため、地方公務員同士の夫婦の場合は、同時期に異動することも珍しくありません。
異動前後は引継ぎ等で慌ただしいですし、新しい職場環境でのストレスも大きいです。
公務員同士で結婚する場合は、退職まで人事異動に振り回されることを覚悟する必要があります。
人間関係・価値観
公務員の人間関係は、かなり閉鎖的です。
特に地方公務員で同じ自治体勤務の場合、いい意味でも悪い意味でも、夫婦二人の評判は関連付けられやすいです。
「(評判の悪い)A課長の奥さんは、〇〇事務所のBさんなんだって!」といった話をよく耳にしました。
また、夫婦ともに公務員だと、どうしても偏った人間関係になるため、価値観も狭くなりがちです。
フットワークが軽く活動的な人は、社会人サークル・習い事・ボランティアなどを通して交友関係を広げれば、価値観の問題は解消できるかもしれません。
ただ、公務員の職務の性質上、仕事の話などビジネスという観点での交流は広げにくい(リスクも高い)です。
これは、公務員時代も感じてはいましたが、フリーランスとして様々な業界の人と自由に交流できるようになってから、より強く感じるようになりました。
まあ、価値観が狭くなる懸念はあるけど、夫婦の価値観が近いのはメリットだよね。
お互いの仕事のことを深く理解した上で、支え合えるのもいいよね。
まとめ:公務員同士の結婚は、安定して細く長く働きたい人にはおすすめ!
いかがでしたでしょうか?
少し厳しめの内容が多くなってしまいましたが、堅実に安定して長く働きたい人には、公務員同士の結婚はメリットが少なくないと思います!
一方で、
・投資以外の方法(副業や転売など)で本業+αの収入を得たい
・育児や介護が必要な時は、夫婦のいずれかが一旦退職し、落ち着いてから再就職したい
・異業種間の交友関係を広げたい
といった人には、夫婦ともに公務員という生活は窮屈に感じるでしょう。
個人的には、公務員はよく世間からバッシングされるので、夫婦ともに公務員であることに肩身が狭い気持ちになっていました。苦笑
もし街中で不当に絡まれても、文句言いにくいよね。悔しいけど。
立場上、私生活でも目立った行動はしにくい気がするよね。
まあ、私はもう公務員じゃないから、場合によっては闘うよ!
…。ほどほどにね…。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!